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陥没乳頭・分裂乳頭

陥没乳頭・分裂乳頭とは

陥没乳頭・分裂乳頭とは

陥没乳頭とは

陥没乳頭とは、本来であれば乳房から突き出ている乳頭(乳首)が平坦またはくぼんでいる状態を指します。
乳幼女児の1~2割に陥没乳頭が認められ、乳房の発達とともに解消するケースも多いものの、思春期や成人に達しても残っていることがあります。

分裂乳頭とは

分裂乳頭は、乳首が先天的に2つに分裂している状態を指します。あきらかに2つ乳頭が確認できるものから、半分くっついたようにひとまとまりになっているものまで、さまざまな分裂乳頭があります。
陥没乳頭とは異なり、自然に解消されることはありません。

陥没乳頭の何が問題?

汚れが溜まりやすく炎症が起こる

乳頭が平坦またはくぼんでいるためシワが寄り、汚れが溜まりやすくなります。雑菌が繁殖して炎症を引き起こし、乳腺炎を引き起こすこともあります。

授乳障害が生じる

陥没乳頭は、刺激を与えるなどすると一時的に陥没が解消する仮性の陥没乳頭と、刺激したり指で引っ張っても出てこない真性の陥没乳頭に分けられます。真性の陥没乳頭の場合、赤ちゃんへの授乳ができません。また仮性の場合も、授乳に際して不便が生じます。

自信や見た目に関する心理的影響

乳房の形態により外見上の悩みや自己肯定感に影響を与えることがあります。

陥没乳頭の症状と程度

陥没乳頭は、その状態によって以下のようにGrade1~3に分類できます。
また仮性・真性でも分類が可能です。Grade1と2が仮性の陥没乳頭、Grade3が真性の陥没乳頭となります。

Grade1

指などを使う(刺激する・引っ張る)と簡単に解消できますが、しばらくすると元に戻ります。

Grade2

指などを使うと解消できることがありますが、すぐに元に戻ります。

Grade3

指などを使ってもまったく改善できない状態です。

陥没乳頭の原因

陥没乳頭の原因生まれつきの陥没乳頭については、はっきりとした原因が分かっていません。乳腺と乳管の発達のバランスが良くないことが影響しているのではないかと言われています。
後天的に陥没乳頭を発症することもあります。その場合は、乳管の炎症、乳房肥大、乳房の手術などが主な原因として挙げられます。

自分でできる陥没乳頭の治し方

仮性の陥没乳頭は、ご自宅でのマッサージで改善の可能があります。
マッサージを試したけれどうまくいかないという場合、真性の陥没乳頭である場合には、一度当院にご相談ください。

マッサージの方法

入浴中などに、以下の手順で優しくマッサージを行ってみましょう。

  1. 人差し指と親指で、乳首を摘まみます。
  2. 指の腹を使って、乳首まわりを痛くない程度に軽く圧迫します。
  3. 位置を変えながら、乳首・乳輪を中心に圧迫を繰り返します。1ヵ所あたり、3秒間圧迫しましょう。
  4. 仕上げに、再び乳首を摘まみ、“こより”を作る要領で乳首を縦・横に伸ばします。

乳頭吸引器の利用

空気圧で乳頭を引き出す専用の吸引器(乳頭矯正器)を使用する方法もあります。
手動やシリコンカップ型の吸引器を乳頭に当て、ゆっくりと吸引し、乳頭を外に引き出します。

陥没乳頭・分裂乳頭の手術

陥没乳頭の治療

保存療法としては、先述した乳首のマッサージや吸引を行っていただく方法があります。
また授乳に際しては、乳首を保護するための保護具を使用していただくことがあります。
マッサージで十分な効果が得られない場合には、手術を行います。

乳頭を切開して引き出す

まず乳頭の周囲に麻酔をかけた上で同部位を切開し、乳頭を引き出します。そして乳頭の下にある線維組織を剥離することで、乳頭を引き出したまま固定します。

乳頭周囲の組織を使って乳頭の固定源とする

上の方法だけでは十分に引き出せないケース、乳頭が損傷しているケース、陥没の原因が乳頭周囲組織の欠損にある場合に選択される術式です。
乳頭周囲の組織を使って乳頭が再陥没しないように固定源として利用します。

分裂乳頭の治療

分裂乳頭の治療では、手術を行います。
乳頭の一部を切除し、2つの乳頭を一体化させ、縫合します。できるだけ左右差が出ないように慎重・丁寧に手術を行いますので、安心してご相談ください。

陥没乳頭・分裂乳頭手術の経過とリスク

術後の経過

手術後には軽い痛み、腫れ、少量の出血などが起こることがありますが、通常は数日~数週間で治まります。手術後の痛みについては、痛み止めを処方いたします。乳頭を保護した上で、締め付けの少ないブラジャーをお使いください。
家事・デスクワーク・シャワーは翌日から、入浴・飲酒・運動は1週間後から再開可能です。
また手術1週間後には、ご来院いただいた上で抜糸を行います。

リスク・合併症

感染

傷口が小さく、感染のリスクは高くはありませんが、完全に排除することはできません。必要に応じて、抗生物質を処方します。

再発

陥没乳頭の手術後、過度の圧迫は陥没の再発の原因となります。医師の指示に従い、適切に保護・管理しましょう。

傷あと

陥没乳頭・分裂乳頭のいずれの場合も、かなり自然に仕上がりますが、傷がなくなるわけではありません。また、術後すぐの乳頭の過度の圧迫や刺激によって、傷跡が目立ちやすくなるため、ご注意ください。

知覚低下

手術後、乳頭は一時的に知覚が低下します。その後数カ月~2年をかけて元に戻ります。ただし、中には知覚の低下が残ってしまうケースもあります。

壊死

ごく稀なケースですが、乳頭の血流障害によって、組織が壊死してしまうことがあります。異常を感じた時には、すぐにご連絡ください。

皮下腫瘍

ごく稀なケースですが、手術の数カ月後に皮下が化膿し、膿が溜まることがあります。排膿処置をいたしますので、すぐにご連絡ください。

費用

  料金(3割負担の場合)
両側の場合 約50,000円
片側の場合 約25,000円

美容目的の場合は自費治療となります。